海上交通路 2014 4 29

2014年4月28日の産経ニュースには、このような記事があります。

米軍、再びフィリピン駐留 首脳会談で協定署名 中国抑止の狙い

 アジア4カ国を歴訪中のオバマ大統領は28日、
最後の訪問国となるフィリピンに到着、アキノ大統領と会談した。
 両国は会談に先立って、
フィリピンでの米軍派遣拡大を可能にする新軍事協定に署名した。
 会談では、南シナ海への進出を強める中国を念頭に、
安全保障でのさらなる協力を確認した。
 新協定で、米軍は、
フィリピン軍の基地内に独自の施設を建設できるようになり、
航空機や艦船の巡回を拡大できる。
(引用、以上)
 フィリピンの本音としては、
アメリカではなく、日本の海上自衛隊が駐留してほしいところでしょう。
 フィリピンでは、依然として、反米感情が強く、
過去に、民衆運動で、米軍基地を追い出した経緯があります。
 日本としても、南シナ海は、
原油や天然ガスを満載したタンカーが通過する海域です。
 海上交通路のことを考えれば、
インド洋やペルシャ湾にも、海上自衛隊が駐留する基地が必要でしょう。
 アメリカが世界の警察官をやめると宣言した以上、
日本は、海上交通路の安全の確保を考えるべきです。
 今までは、アメリカが日本の海上交通路を、
「無料で」「ついでに」守ってくれましたが、
アメリカが世界から退却していく以上、
日本は、自力で、海上交通路を守る必要があります。

ペルシャ湾 2012 11 4
 将来、アメリカから、
「ペルシャ湾は、日本が自力で守れ」と言われる日が来るでしょう。
 現在、ペルシャ湾は、バーレーンに司令部を置く、
アメリカ第5艦隊(空母を含む)が守っていますが、
この体制が、いつまで維持できるか。
 アメリカは、いつの間にか、原油輸入の多様化を進め、
原油の中東への依存度は、かなり下がっています。
 やがて、アメリカは、中東なしでも、
原油も天然ガスも輸入先に困らないということになるでしょう。
さらに、今、アメリカは、シェールガスやシェールオイルで盛り上がっています。
つまり、アメリカの中東への関心は下がっていくでしょう。
 問題は、アメリカの納税者の動向です。
「巨額の税金を使って、アメリカ第5艦隊を駐留させているが、
これは、税金の無駄遣いではないか」という声が出てくるかもしれません。
 そうなると、いったい、どこの国が、
ペルシャ湾の原油や天然ガスを最も利用しているのか。
つまり、最も恩恵を受けている国が、ペルシャ湾を守るべきではないかとなるでしょう。
その国とは、日本です。
 相変わらず、日本の政治家は、天下泰平の日々を過ごしているでしょうが、
本当に、のんびりしていていいのか。
 親米派の政治家は、「日米軍事同盟があるから大丈夫だ」と言うでしょうが、
はたして、それでアメリカの納税者を納得させることができるのか。
 世界は、刻々と変わりつつあるのです。
にもかかわらず、日本の政治家の頭は、終戦直後のままです。



















































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